初恋の男性が、姉とロストバージンをした

高校2年生のロストバージン

私には好きな男性がいた。
 あれはまだ高校2年のときだった。村祭りの縁日で賑わう境内の裏側に呼び出して勇気を出して告白した。
 心臓がひっくり返るほどの行動だったと我ながら今でも思う。
 同級生で、何度も家に遊びに来ていた。姉とも仲良しで、よく皆でご飯も食べた。
 てっきり、うまくいくと思っていた。それは私の独りよがりだったことを知らされた。
 彼は困った顔をしていった。あやまった後で、つきあえないと続けた。
 理由は私の姉のことが好きだからというのだった。
 このあとで、彼と姉が付き合うことになった。
 複雑な心境だった。本音は呪っていたのに、笑顔で応援するふりをしていた自分が嫌いだった。
 姉が、その彼とロストバージンをした話を聞かされて、胸が痛くなった。
 私も、どうしようもなくなって、姉に告白してふられた先輩がいたのを思い出した。
 代用品であるかもしれない不安もあったが、寂しさを紛らわすのには塩梅が良かった。
 私は、先輩と付き合うことになった。そして、姉と同じようにロストバージンをすることになった。
 両親が出かけている日、姉たちが映画を見に行くデートの日、家には誰も居なかった。
 私は、自分の部屋ではなくて姉のベッドの上でロストバージンを試みようとした。
 好きだった彼氏とロストバージンをした姉に対する私なりのあてつけだった。
 勇気を出して、初めてエッチをすることになっただが年上の男性にしては下手すぎた。
 上手に挿入することが出来ないばかりか、痛いだけで、男の人の鼻息がこれほどいやらしく嫌悪感を抱いたことはなかった。
 とてもではないけれどロストバージンをするようなムードには至らなかった。
 そのあと、先輩とは自然と口も利かなくなり自然消滅した。
 中途半端のまま高校を卒業した。

失恋と挫折、大学へと進学して上京

 東京の大学で、アルバイトをしながら勉強をした。
姉は就職をして都内で一人暮らしをしていた。
下宿先のマンションは大家さんと両親が親密で、門限がうるさい。
姉から、私が好きだった彼と別れた話を聞かされた。
彼は現在、大学生で私と同じように仕送りでやりくりをしているという。
彼はフリーになっている。実家に問い合わせれば連絡が取れる。
姉からは聞けない。聞きたくない。気にしてはいけないと思えば思うほど気になった。
ある日、姉と居酒屋でお酒を飲んだ。
彼の話が出た。初体験は下手糞で痛くて死ぬほど我慢したのに、浮気をしたのが許せない。
食事をご馳走したり、お小遣いを渡していたのに、そのお金でサークルで知りあった女とラブホテルに行った。
ポケットにあったラブホテルのライターが自白する証拠になった。
私は、彼も見かけによらずやるものだと思った。

姉の失恋と初恋男性との再会

 大学を卒業するに当たって、実家に帰るとき彼も帰省することを知った。
彼の親と私の親が知り合いで、東京に大学に行っていることを語り合ったら今度一緒に帰ってきなさいという運びになった。
人の気持ちも知らない親は、よかれと思ってお膳立てしているのだ。
そういうこともあって、突然彼から電話があった。
一緒に帰る日どりと待ち合わせの内容だった。
私が好きだったことは知っている。姉とつきあった負い目もあるのだろう。
丁寧な口調で控えめだった。
それでも何度か電話で話すうちに、やっぱりまだ私は彼のことが忘れられないのだとわかった。
そこで、つきあってくれないか再度告白した。
姉の手前、それはできないといわれた。それならば、一夜限りでいいのだ抱いて欲しいとお願いした。
我ながら、大胆な発言だった。言った後で後悔した。
でも彼の反応は意外にもOKだった。

好きだった彼との一夜の思い出作り

 私は帰省する前に、準備する必要があった。
たった一度のチャンスだった。先輩のときのような体験はごめんだった。
彼もまた、下手糞だと聞いていたし、あれから月日がたって上手になっているかもしれないけれど期待は出来ない。
そこで、痛くしないでロストバーシンができた友達の話を思い出した。
あの時は、さりげなく聞いていたのだけれど、今回は真剣に考えた。
私は一夜限りの彼との抱擁で目的を達成しなければならなかった。
そのためにも、失敗は許されないのだ。
そこで、思い切ってこちらに申し込みをした。

先輩とのロストバージンは悪夢

 先輩とのロストバージンが嘘のようだった。
こんなにもスムーズに、卒業することが出来て、自分ではないほど身体が反応し息が荒くなった。
正直、気持ちよすぎるのだ。これは、何で今まで体験してこなかったのだろうと思うほど凄かった。
私の判断に間違いはなかった。友達の体験談も聞かされていたので、後押しもあった。
ここで、下準備を済ませてから帰省した。
私は彼と、村祭りのあった縁日で待ち合わせをした。
そして、家に上げた。姉の部屋で彼と一夜を共にした。
彼は姉と私の処女を頂いたと思っている。でも、真実は違った。
彼の前では感じ入るふりをしたが、本当は姉の言うとおり下手糞だった。
下準備していなかったら、あの先輩のときと同じ繰り返しをしていただろう。
むしろ初体験のときのオーガズムを体験できなかったことがストレスに感じた。
私は、いつの間にかたくましい女になっていたのだ。
姉の部屋で元彼と妹がセックスをしたことなど知ることはなかった。
そして、付き合うことはしないけれど一度限りのセックスならいいと応じた彼に幻滅することが出来た。

姉の部屋でロストバージン

 ロストバージンは好きな人がいいというけれど、痛いのは嫌だ。
あれから、一夜限りだといっていたくせにまた会いたいと電話が来た。
もう未練はない。きっぱりと断ることが出来た。
こういう気持ちに成れたのも、ここで教わった男性を喜ばせるテクニックのおかげである。
その武器を得て、自らの意志で判断ができる様になれたのだ。

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